院長ブログ

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2007.08.26更新

いささか旧聞になりますが、気管支喘息の新しい治療薬が発売になっています。アドエアという吸入薬です。

 新薬と言ってもそれほど画期的というわけではありません。以前からある吸入ステロイドのフルチカゾン(フルタイド)と持続性の吸入気管支拡張薬サルメテロール(セレベント)が合剤になったものです。
 従来から喘息の発作の予防には吸入ステロイドというのは、我々治療に当たる人間からみれば常識でした。ただし気管支拡張作用が弱いため、貼付剤や内服薬で補う必要があったり、また即効性に欠けるため、患者さんが効果を実感できず、吸入を中断してしまうことが多いというのが欠点でした。
 その点アドエアではステロイドの強い喘息発作の予防効果と、気管支拡張薬の症状改善効果の両方が期待できるため、患者さんが吸入を続けて下さる可能性が高くなっています。この吸入を続けて頂ければ効果は相当期待できます。
 アドエアは1日2回朝、夕と1回づつ吸入して頂きます。調子が悪いときでも独断で回数を増やしたりしないで下さい。当院では発作のときに使用するためのリリーフ投手として、短時間作用型の気管支拡張薬(メプチン)もお渡ししています。
 アドエアにはステロイドの含有量により100,250,500の3種類の製剤があります。普通250で治療を開始、効果不十分なら500に増量、症状改善すれば100に減量といった使い方になります。
 現時点では一番のネックになっているのが厚労省の新薬に関する規制で、発売から1年間(2008年6月まで)は1回の受診時に2週間分しか処方できません。従来から安全性で評価されている2つの成分の合剤なので、もっと柔軟な対応をしてほしいものです。
 現在まで使用された方の評判はなかなか上々のようです。1年間はお手数をおかけしますが喘息にお悩みの方、お試し下さい。

投稿者: PL607935010

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