院長ブログ

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2004.04.19更新

 最近性感染症である淋病やクラミジアが増加しています。病気の原因も治療法も、簡単で確実な予防法も分かっているにもかかわらずです。このような現象は日本だけで見られる現象で、日本のような文明国でなぜこのようなことが起こるのか信じがたい思いがします。
 淋病は淋菌という細菌の感染症で、男性の場合化膿性尿道炎、つまり尿道から膿がどくどくと(淋漓と)流れ出て、強い痛みを伴う病気です。女性の場合は頚管炎つまり子宮頚部の炎症から卵管や腹膜に波及して不妊症の原因となったりしますが、おりものが増えるだけで、症状に気がつかない不顕性の感染の場合もあります。
 クラミジアは同名の微生物の感染症で、淋病よりは程度の軽い男性では尿道、女性では子宮頚管の炎症を起こします。やはり不妊の原因となるだけでなく、妊婦が感染していると産道感染で新生児に結膜炎を生じさせたりします。女性だけでなく男性でも不顕性の感染が多く見られ、本人が気がつかないまま、パートナーに感染させてしまいます。
 淋病もクラミジアもともに抗生物質で治すことができます。

 ではなぜいまこれらの病気が増加しているのでしょうか。当医院の周囲でも、夜街を歩けば客引きのお兄さんたちが声をかけてきます。品行方正な筆者ゆえ詳しくは知らないのですが、多くはオーラルセックスを提供する性風俗のサービスのようです。この性風俗で働く女性たちの喉に高率に淋菌やクラミジアが棲みついていて、無防備でサービスを受けた男性に感染させています。喉からも感染するということを知らないで、風俗にいく男性諸兄の特攻精神には驚かされます。

 もうひとつの理由は性に関する知識の乏しい十代、二十代の若年層の間に、すでに高率に広がってしまっていることです。一般の二十代女性でクラミジア保菌率は実に7%もの高率に達しているというデータがあります。知識に欠けた彼らの無防備で奔放なセックスにより、次々と感染が広がっていきます。

 日本でも一時これらの感染症が減った時期がありました。エイズが騒がれた時期のことです。ところが薬害エイズのような不幸な出来事が大きく報道された結果、エイズが何か特別な病気で、自分とは無縁という間違った考え方が広まってしまっています。東南アジアで売春婦と無防備なセックスをして淋病に感染した男性が、エイズは大丈夫と主張して検査を拒否したケースがありました。エイズもひとつの性感染症であることに変わりはありません。
 淋病やクラミジアが増加している陰で、ひそかにエイズも増加しているはずです。

 コンドームを正しく使用すれば淋病もクラミジアもエイズも防げる簡単な理屈なのに、このまま放置すれば遠からず日本は、性病大国、エイズ大国となり、爆発的な蔓延を生じることは確実です。

投稿者: 篠崎医院

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